「製薬企業の開発職」の仕事内容ってどんなことをするのだろう?
また、年収、就職難易度はどうなのか?この記事では実際に新薬開発の製薬企業で働いている立場から紹介したいと思います!
製薬企業の開発職の仕事内容は?
これは本当にいろいろあるのですが、ざっくり一言でいうと「臨床試験を実施して医薬品に有効性があるかを調査する業務」です。
臨床試験とは、実際の人間に医薬品を飲んでもらい、効果があるかどうかを検証する試験ですね。実際の人間での試験になるので、莫大な費用がかかりますし責任も大きいという特徴があります。
- 臨床試験の計画
- 試験結果の解析・分析
- ビックデータの処理・統計
- 病院・医師への訪問(モニター業務)
- 臨床での基礎研究・論文執筆など
- 会議の資料作成・参加
創薬における重大任務を負っている開発職ですが、その分やりがいは大きいです。
医薬品開発においては、臨床試験が最大の難所となるので、達成感も大きいでしょう。また、開発職はもっと細かく分けて以下のような部署に分かれることがあるので参考にしてください。
・臨床試験を計画・立案する業務(企画・立案)
・臨床試験の実施をモニターする業務(病院訪問)
・臨床試験のデータを処理する業務(統計・分析)
・臨床試験の結果をまとめて申請する業務(書類申請)
製薬企業の開発職の年収はどれくらい?
開発職の年収について見ていきましょう。開発職だからどうこうというわけではないため、他の職種(研究職、技術職、製剤開発職など…)と比較してなんら変わりはありません。
なので、一般的な企業の公表値に近い年収が当てはまると思います。参考に代表的な製薬企業の平均年収を載せておきます。(引用:Answers調査)
会社名 | 平均年収 (万円) |
---|---|
武田薬品工業 | 1091 |
第一三共 | 1126 |
アステラス製薬 | 1088 |
エーザイ | 1037 |
大塚ホールディングス | 1032 |
中外製薬 | 1017 |
塩野義製薬 | 943 |
大日本住友製薬 | 903 |
小野薬品工業 | 928 |
協和キリン | 861 |
大正製薬 | 852 |
おおかた間違ってはいないのですが、一般的な製薬企業の年収は、MR(営業)>開発職・研究職・製剤開発職…>事務職となっており、上記の表はその分も含めています。
なので、表記の数値より50~100万円落ちると思いますので注意してください。それでも、日本全体のサラリーマン平均年収と比較しても、年収が高い傾向にはあるのは間違いないと思います。
開発職の就職難易度は?
開発職の就職難易度について考えてみたいと思います。
ぶっちゃけ言うと、そもそも製薬企業は人気のある業種ですので、簡単ではないと思います。ただ、開発職の場合は研究職と比べるとまだ就職しやすいです。
やはり、研究職は実務の方が重要視されるので、そういった経験がないと厳しいという部分がありますが、開発職はまだビジネス的な要素が強いですので、薬学部に出ていればチャンスはあると思います。
また、研究職とは違い、毎年、コンスタントに募集枠があるのも特徴です。
開発職:ビジネス要素がまだ強い。薬学部の知識があればそれだけでもメリットになり得る。
研究職:実務的な経験が必要。高度な専門性を要する。募集人数も少ない傾向にあり。
私が就職するときも、開発職で受けている学生の方が採用率が高かったような気がします…。薬剤師の経験があるなら、病院のニーズや環境がわかっているので中途採用でも受かりやすいかもしれませんよ。
といってもやはり人気業界なので、単身で乗り込むのはやめましょう。転職エージェントや求人サイトを活用した方が成功しやすいです。パッとみてもいくつか開発職の求人がありましたので参考にしてみるといいのではないでしょうか。
まとめ
製薬企業の開発職について紹介してみました。製薬企業の一番重要な部分を担うので、責任感のある人や倫理観に長けている人に向いているかもしれませんね。
ただ、平均年収も高い傾向にあるので、人気なのは間違いない職業です。現在、就活などを考えている方はそういった対策もして望めるといいかと思います。