製薬企業への就職や転職を考えている方に向けての記事です。
「製薬企業の選び方とは?」
現在、大学生で新卒採用を考えている方、中途採用を考えている方は参考にしてみてください。
製薬企業の選び方とは?
就職先の選び方といっても、事業規模、売上、勤務形態、収入、勤務地、人柄などいろいろな観点があります。思いつくものをザッとみてみましょう。
- 事業規模、売上
- 年収
- 勤務地
- 開発分野、領域
- 人柄、社風
- ホワイト企業かブラック企業
- 業務内容
まぁ本当にいろいろありますが、ここで注意が必要なのは「開発分野・領域」「人柄、社風」「ホワイト企業 or ブラック企業」などは実際に入ってみないとザックリとしかわからないということです。
ましてや、社風や人柄が自分に合っているかなんていうのはますますわかりませんよね。実際にそこで働いている知り合いに聞いてみることはできますが、そういった機会もないと思います。
したがって、これらを選択基準にするのはなかなか難しいのが現実です。
客観的に評価できる指標で選ぼう!
上記の背景から、就職先の企業は「年収」「事業規模・売上」などの客観的な指標で選ぶことをおすすめします。
また、それらの方が自分でも納得のいくも選択になることが多いといわれています。
実際に「転職を考えたきっかけは何ですか?」というアンケートを取った場合は、会社の給料や将来性に不満があったという人が多いのが事実です。(引用:転職理由 8600名アンケート『エン・ジャパン』)
- 給料・待遇に不満があった:40%
- 会社の将来性に不安を感じた:35%
- 会社からの評価に不満があった:25%
- 会社の人柄・風土が合わなかった:21%
会社の給料、将来性などの観点を最優先にした方がいいというのがこのデータからもわかりそうですね。
年収、売上高の大きい企業が無難
結論から言うと、できるだけ大きい製薬企業に入るのが無難だと思います。
製薬企業においては、売上高と年収はおおむね比例する傾向にありますし、大きい企業ほど福利厚生や労働環境も整っていることが多いです。(そもそも製薬企業は福利厚生の観点は整っていることが多いです)
製薬企業の売上高ランキング
代表的な製薬企業の売り上げランキングを見てみます。もちろんここに記載している企業に就職するのは少しハードルが高いかと思います。
ここに載っていなくても、”売り上げができるだけ上位に来る企業”を優先志望にするという考えは間違いではありません。
製薬企業 | 売上高(百万円) |
---|---|
武田薬品工業 | 3,291,188 |
大塚HD | 1,396,240 |
アステラス製薬 | 1,300,843 |
第一三共 | 981,793 |
エーザイ | 695,621 |
中外製薬 | 686,184 |
大日本住友製薬 | 482,732 |
田辺三菱製薬 | 379,800 |
塩野義製薬 | 334,958 |
協和キリン | 305,820 |
製薬企業の年収ランキング
代表的な製薬企業の年収ランキングを見てみます。売上ランキングとほぼ相関しているのがわかるかと思います。
会社名 | 平均年収 (万円) |
---|---|
武田薬品工業 | 1091 |
第一三共 | 1126 |
アステラス製薬 | 1088 |
エーザイ | 1037 |
大塚ホールディングス | 1032 |
中外製薬 | 1017 |
塩野義製薬 | 943 |
大日本住友製薬 | 903 |
小野薬品工業 | 928 |
協和キリン | 861 |
大正製薬 | 852 |
新薬開発の状況も重要
製薬企業においては新薬開発の状況(開発パイプライン)を考慮に入れることも重要です。
新薬開発には10〜20年ほどかかるので、現在の新薬開発の状況が、就職してからの会社の業績に大きく関わるのです。
売上高や企業規模ランキングでは上位にくる『武田薬品工業』『エーザイ』などが上位にくるのですが、新薬開発となると、最近ではなかなか目立ったものが出てきていないのが現状です。
一方、抗体医薬品に強い『中外製薬』やコンスタントに期待できる新薬を創出している『塩野義製薬』は今後の業績にも期待が持てるということです。
製薬企業の新薬開発状況は公式サイトでも手軽に見れることも多いですし、もっと本格的には有価証券報告書などを見ればわかります。
こちらのサイトも参考になりますので、見てみてください。
製薬企業の求人サイト
就職や転職を考えている方は、製薬企業に強い求人サイトや転職サイトを参照してみてください。
就職条件などが絞り込めますし、案外いろいろな求人があります。新卒採用の方もイメージを持っておくのに有効だと思いますので参考にしてみてください。
まとめ
転職や就職の製薬企業の選び方について見てきました。最後にまとめておきますので参考にしてください。
- 人柄、社風などは入社してからしかわからない
- 年収、売上高で選択するのが無難
- 製薬企業では『開発パイプライン』も重要